
ピャーズ御嶽(クンマウキャー)|伊良部島随一の霊験あらたかな聖地
伊良部島の東側、牧山展望台へ向かう道中に、ひっそりと佇むピャーズ御嶽(ぴゃーずうたき/クンマウキャー)。
その名は現地の方言で「神様の住処」を意味し、島民からは伊良部島で最も霊験あらたかな御嶽として篤く信仰されています。観光スポットというより、島の歴史と農耕文化を支えてきた神を祀る場として、今も大切に守られています。

農耕文化と信仰をもたらした赤良友金(あからともがね)
「雍王旧記」(1727年)によれば、祭神は赤良友金(あからともがね)。
1380年ごろ、沖縄本島近くの久米島から兄弟で伊良部島に渡り、高度な農耕技術や鉄製農具を伝え、島の食料生産を飛躍的に向上させたといわれています。弟は比屋地(ピャーズ)の神となり、兄は石垣島の**於茂登岳(おもとだけ)**の神となったと伝承されています。
この功績から、ピャーズ御嶽は五穀豊穣の神として厚く信仰され、今も祭祀や祈願の場として島の生活に息づいています。

「ピャーズ」と「クンマウキャー」の由来
- ピャーズ(比屋地):琉球では神様が座る場所を「比地(ひじ)」、住む場所を「比屋地(ひやじ)」と呼び、そこから転じた呼称。
- クンマウキャー:先島では最古の集落を「フン」と呼び、そこから派生した地名に由来。下牧(フン)の前方(マブキュー)を指すことから、「フンマブキャー」→「クンマウキャー」になったとされます。

鳥居が目印の静かな参道
ピャーズ御嶽は、佐良浜側から牧山展望台へ向かう途中、道路沿いにある鳥居が入口の目印。
外観は質素ながら、境内に足を踏み入れると、静謐な空気に包まれます。
観光で訪れる際は大声を出さず、祈りの場としての雰囲気を尊重しましょう。

信仰と歴史をつなぐ四つの祠
ピャーズ御嶽と深く関わる祠として、イラウユークイ・ナカチユークイ・フンナカユークイ・ナガハマユークイがあり、いずれも赤良友金を祀っています。
これらは島の集落や海域を守護する役割を担っており、御嶽と共に島の信仰体系を形作っています。

訪問時の心得
- 立ち入りは参道まで(内部は島民の祭祀時以外は入らない)
- 写真撮影は控えめに(事前に許可を得る)
- 自然物の持ち帰り禁止
📍 所在地:沖縄県宮古島市伊良部
🚗 アクセス:佐良浜港から車で約5分、牧山展望台手前
⏳ 所要時間:参拝のみなら約10分
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