
~沖縄発祥、そして“日本一売れた”と話題になった島のファミマ~

沖縄・宮古島から橋を渡った先にある伊良部島。その島のファミリーマートが、2019年頃「ファミチキ(骨付き“フラチキ”含む)が日本で一番売れた店舗」としてネットで話題になりました。実はその人気の背景には、2015年に開通した伊良部大橋と、沖縄ならではのフライドチキン文化、さらには“ファミチキ発祥の地”としての歴史が深く関係しているのです。

⸻
■ 沖縄はファミチキ発祥の地
そもそもファミチキは、2000年10月に沖縄ファミリーマートが発売した骨付きフライドチキンが原点です。地元向けに開発されたこの「フラチキ」が大ヒットを記録し、翌2001年にはファミリーマート(東京)本部がその成功に注目、全国展開が決定しました。これが、現在の「ファミチキ(骨なし)」へとつながっていったのです。

そのため、沖縄は“ファミチキ発祥の地”といえる存在。現在でも、沖縄県内では「フラチキ(骨付き)」を含めたファミマの店内調理チキン全般を「ファミチキ」と呼ぶ人も少なくありません。
⸻
■ 伊良部大橋の開通前から支持されていたファミチキ
伊良部大橋が開通したのは2015年1月31日。それ以前は、宮古島と伊良部島を行き来するにはフェリーしかなく、アクセスは決して良いとは言えませんでした。観光客の往来も限られていたこの時代、島内唯一のコンビニであるファミリーマートは、地元の人々にとって日常生活に欠かせない存在でした。
なかでも、KFC(ケンタッキー・フライド・チキン)のような全国チェーン店が存在しない伊良部島では、ファミマで買えるチキンは「島のごちそう」。地元の人々の生活に根付いた、特別な味だったのです。

⸻
■ 橋が開通して観光客が増え、人気がさらに加速
伊良部大橋の開通によって、伊良部島へのアクセスは一気に改善。ドライブで気軽に訪れる観光客が増え、ファミマは“伊良部観光の立ち寄りスポット”として注目されるようになります。
そこで販売される「ファミチキ」や「フラチキ」は、観光客にも“島グルメ”として話題に。観光客と地元住民、両方の需要が重なったことで売上は急増。2019年頃には、「伊良部島のファミマがファミチキ売上日本一」とSNSやブログで話題になり、“伝説の店舗”として全国に名を知られることになります。
⸻
■ 沖縄県民とフライドチキンの深い関係
沖縄は全国でもフライドチキンの消費が多い地域です。お正月や祝い事の食卓にもチキンが並び、KFCも長年親しまれています。ただし伊良部島にはKFCがなく、ファミマのチキンは、手軽に買える“生活密着型のごちそう”として、深く地域に根付いてきました。
⸻
■ ファミチキ伝説のまとめ
• 2000年:沖縄ファミマが骨付き「フラチキ」を独自開発し販売開始
• 2001年:東京本部が注目し、全国展開の「ファミチキ」が誕生
• 2015年:伊良部大橋開通でアクセス改善、観光客が急増
• 2019年頃:「ファミチキが日本一売れた店」としてネットで話題に
• KFCが存在しない離島で、ファミマのチキンは日常食として定着
• 橋開通前から人気があり、開通後にさらに爆発的な売上に
⸻
📍 店舗情報
ファミリーマート 宮古伊良部店
沖縄県宮古島市伊良部前里添647-1
☎ 0980-78-5308
⸻
次に伊良部島を訪れる際は、ぜひ橋を渡ってファミリーマートに立ち寄ってみてください。地元に愛され、観光客にも親しまれた“伝説のファミチキ”が、旅の思い出をより一層特別なものにしてくれるはずです。
最近のコメント