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宮古島の民話と伝説|パーントゥと創世神話が紡ぐ島のルーツ

神話と祈りが息づく島 ― 宮古島の不思議な世界へ

青い海と白い砂浜に囲まれた宮古島。

その美しい自然の裏には、古くから語り継がれてきた「神話」と「伝説」が今も息づいています。

中でも、ユネスコ無形文化遺産に登録された厄払い行事「パーントゥ」と、島の誕生を語る「漲水御嶽(はりみずうたき)」の創世神話は、宮古島の文化を象徴する存在です。

👹 パーントゥとは?泥をまとった神がやってくる

パーントゥとは、宮古島に古くから伝わる来訪神行事。

仮面をつけた神が蔓草をまとい、井戸の底の泥(ンマリガー)を全身に塗って集落を巡ります。

集落中を練り歩く神々は、赤ん坊を抱いた母親、観光客、車まで容赦なく泥を塗ります。

しかしその泥こそが「福を呼ぶ印」。泥だらけになればなるほど、幸運に恵まれるといわれています。

👹 平良・島尻のパーントゥ(パーントゥ・プナハ)

宮古島で最も知られる伝統行事が「平良・島尻のパーントゥ」です。

旧暦9月の吉日(例年10月頃)に行われ、島中が泥と笑いに包まれる一日となります。

この行事では、3体のパーントゥ(親・中・子) が登場します。

彼らは蔓草(つるくさ)を全身にまとい、井戸「ンマリガー」から汲み上げた神聖な泥を体中に塗って現れます。

その姿は一見怖いようにも見えますが、実は福をもたらす神の化身。

パーントゥたちは集落を歩き回り、出会う人々に次々と泥を塗りつけていきます。

赤ん坊を抱いた母親、観光客、車、建物の壁――すべてがその対象です。

しかし、この泥こそが「厄を祓い、福を招く印」。

泥を塗られた人ほど運が開けると信じられており、島の人々は笑顔で受け入れます。

「逃げるもよし、塗られるもよし」。

それが宮古島流の“お祓い”なのです。

見学のポイント

  • 泥を塗られてもいい服装・靴で参加しましょう
  • カメラやスマホは防水ケースがおすすめ
  • 祭りの最中は、観光客も地元の一員として迎えられます

会場では地元の屋台が並ぶこともあり、泡盛や島の料理を味わいながら、笑顔と泥に包まれる――

これが宮古島の秋の風物詩「パーントゥ・プナハ」です。

🌸 上野・野原のパーントゥ

上野野原地区で行われるパーントゥは、旧暦12月の最後の丑の日(例年1月頃)に開催されます。

こちらは、女性と子どもの厄払いを目的とした静かな神事。

島尻のように泥を塗りつける激しさはなく、穏やかな雰囲気が漂います。

行事では、少年が仮面をつけ、女性や子どもたちが行列を作って集落を練り歩くのが特徴。

成年男性や少女は参加しないという、独自のしきたりが今も守られています。

パーントゥに扮した少年の後ろを、女性たちが神聖な唄を口ずさみながら歩く姿は、まるで島の祈りそのもの。

観光客が見学できる数少ない“生活の中の祭祀”として、心に残る体験となるでしょう。

見学のポイント

  • 写真撮影は控えめに、静かに見守るのがマナー
  • 行列の邪魔をしないよう距離を保ちましょう
  • 終了後、地元の方が気さくに話しかけてくれることもあります

島尻のパーントゥが「勢いと笑い」の祭りだとすれば、野原のパーントゥは「祈りと静けさ」の祭り。

どちらも、島の人々の“感謝”と“願い”が込められています。

🌿 宮古島を訪れたら体験したい“神のいる祭り”

パーントゥは観光ショーではなく、今も地域の信仰として続く神聖な行事です。

だからこそ、見る側も「神事に立ち会わせてもらっている」という気持ちで参加するのが大切です。

泥を塗られて笑い合う島尻、静かに祈りを受け継ぐお祓い。

対照的な二つのパーントゥを通して見えてくるのは、宮古島の人々が今も自然と神を敬い、暮らしと共に祈っている姿です。

旅の途中でこの祭りに出会えたなら、それは偶然ではなく“神様に呼ばれた”証かもしれません。

ぜひ一度、泥と祈りに包まれるこの神秘の祭りを体験してみてください。

🌏 ユネスコ無形文化遺産に登録された理由

2018年、宮古島のパーントゥは「来訪神:仮面・仮装の神々」としてユネスコ無形文化遺産に登録されました。

登録の理由は、単なる伝統行事ではなく、**地域の人々が今も生活の中で信仰として行っている“生きた文化”**であること。

そして、災厄を祓い、幸福を呼ぶ来訪神信仰の貴重な形として世界的に評価されたためです。

🐍 創世神話と漲水御嶽(はりみずうたき)

パーントゥと並んで、宮古島の文化を語る上で欠かせないのが「漲水御嶽(はりみずうたき)」。

この場所は、宮古島が誕生した神話の舞台とされ、島の起源を伝える神聖な御嶽(うたき)です。

島の誕生

天帝が弥久美神(やぐみのかみ)に命じ、岩柱を投げて島を作らせました。

その岩が海に落ち、隆起してできたのが宮古島とされています。

やがて、男神「コイツノ」と女神「コイタマ」が降臨し、土を耕し子孫を増やし、島の基盤を築いた――これが宮古島の創世神話です。

白蛇伝説

時を経て、平良の娘のもとに夜な夜な現れる美しい青年がいました。

実はその正体は、漲水御嶽に住む白蛇の化身。

二人の間に生まれた子どもたちは神の血を引き、島を守る守護神となった――と語り継がれています。

この白蛇はコイツノ神の化身ともされ、宮古島の生命力と繁栄の象徴です。

🛕 漲水御嶽を訪ねる旅

漲水御嶽は、宮古島市平良の静かな住宅街の中にあります。

小さな石垣と祠、周囲を包む緑の静けさが印象的で、島の“はじまり”を感じる聖地です。

  • 所在地:沖縄県宮古島市平良字西里
  • 見学時間:自由(静かな参拝が原則)
  • アクセス:宮古空港から車で約10分

御嶽には解説パネルもあり、神話を学びながら散策できます。

訪れる際は帽子や水分を用意し、静かに手を合わせましょう。

👉 漲水御嶽とは?

🌿 島の文化を体感する旅へ

宮古島の神話や伝説は、観光地というより「生きた信仰の世界」。

パーントゥの泥を浴びたり、漲水御嶽を訪れたりすることで、

島の人々が大切にしてきた“祈り”と“自然への畏敬”を肌で感じることができます。

海やビーチだけではない、宮古島のもう一つの魅力――。

それがこの「民話と伝説の島」を旅することです。

🧭 FAQ|宮古島のパーントゥと創世神話に関するよくある質問

Q1. パーントゥはいつ開催されますか?

パーントゥは毎年、旧暦の9月(島尻)と12月(上野野原)に行われます。

西暦でいうと10月頃と1月頃。正確な日程は地域ごとに決まり、直前まで公表されない場合もあります。

Q2. 観光客も参加できますか?

はい。見学や撮影は可能ですが、地元の神事であることを尊重する必要があります。

泥を塗られることもあるため、汚れてもいい服装がおすすめです。

Q3. 泥を塗られるとどうなるの?

「厄が落ちて福が来る」といわれています。

パーントゥの泥は“神聖な泥”であり、幸福の象徴とされています。

Q4. 漲水御嶽は観光で行っても大丈夫?

参拝マナーを守れば問題ありません。

声を抑え、帽子を外し、神聖な場として静かに見学しましょう。

Q5. 白蛇伝説って本当にあるの?

はい。漲水御嶽周辺では「白蛇の神」が島を守っているという伝承があり、今も地元では大切に語り継がれています。

Q6. パーントゥと漲水御嶽、どちらが見どころ?

両方とも宮古島文化の核です。

タイミングが合えばパーントゥを見学、通年で訪問できるのが漲水御嶽。

「行事」と「神話」、どちらも体験することで宮古島のルーツをより深く感じられます。


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