宮古島に陸自オスプレイ初飛来 日米共同訓練「レゾリュート・ドラゴン26」と災害対処訓練から考える離島防災

【30秒で分かる】

2026年6月27日から29日にかけて、宮古島市では陸上自衛隊とアメリカ海兵隊による日米共同実動訓練「レゾリュート・ドラゴン26」が実施されました。27日には「八重山諸島沖で震度6弱の地震が発生し、市内の病院機能が停止した」という想定で災害対処訓練を実施。29日には陸上自衛隊のV-22オスプレイが宮古空港へ初めて飛来し、患者搬送訓練も行われました。宮古島では台風への備えは身近ですが、今回の訓練は「地震への備え」や離島防災について改めて考えるきっかけとなりました。

宮古島で実施された日米共同訓練「レゾリュート・ドラゴン26」

今回の訓練は、陸上自衛隊とアメリカ海兵隊が毎年実施している日米共同実動訓練「レゾリュート・ドラゴン26」の一環です。九州から沖縄まで広い範囲で実施される大規模訓練で、有事だけでなく、大規模災害への対応能力を高めることも目的としています。宮古島では約90人が参加し、共同救護所の設営、負傷者の応急処置、患者搬送、医療機関との連携など、実際の災害を想定した訓練が行われました。

想定されたのは「震度6弱」の大地震

今回の訓練では、「八重山諸島沖を震源とする地震が発生し、宮古島市でも震度6弱を観測、市内の病院機能が停止した」という想定で進められました。負傷者を救護所へ搬送し、トリアージ(治療優先順位の判定)や応急処置を行った後、重傷者を島外へ搬送するまでの一連の流れを確認しました。

宮古島では毎年のように台風対策が行われていますが、大規模地震を想定した訓練は決して多くありません。だからこそ今回の訓練は、離島防災の重要性を改めて考える機会となりました。

陸上自衛隊オスプレイが宮古空港へ初飛来

6月29日には、陸上自衛隊が運用するV-22オスプレイが宮古空港へ初めて着陸しました。これまで米軍オスプレイの飛来はありましたが、陸上自衛隊オスプレイが宮古空港へ飛来したのは今回が初めてです。訓練では、重傷患者をオスプレイで沖縄本島へ搬送することを想定し、離島医療に欠かせない航空搬送能力を確認しました。

オスプレイが果たす役割

V-22オスプレイは、ヘリコプターのように垂直離着陸しながら、飛行機のような高速飛行も可能なティルトローター機です。短い滑走路でも離着陸でき、多くの人員や大量の物資を短時間で輸送できることから、離島地域では災害時の患者搬送や救援物資の輸送で活用が期待されています。

一方で、過去の事故などから安全性への懸念を持つ人もおり、配備や運用については現在もさまざまな意見があります。

なぜ宮古島で行われるのか

宮古島は台湾や沖縄本島の中間に位置する南西諸島の重要な離島です。近年は安全保障上の重要性が高まる一方、台風や地震、津波など自然災害への備えも欠かせません。災害発生時には島外からの支援や患者搬送が生命線となるため、今回のような共同訓練は、防災面でも大きな意味を持っています。

市長も訓練を視察

今回の訓練には嘉数登宮古島市長も参加し、災害対処訓練の様子を視察しました。市長は災害対応能力の向上という観点から訓練を評価し、「大変有意義だった」とコメントしています。行政、自衛隊、医療機関が連携することで、万が一の災害時により迅速な対応が期待されます。

一方で抗議活動も

オスプレイの飛来に合わせ、市民団体による抗議活動も行われました。参加者は安全性や軍事利用への懸念などを訴えました。一方で、防災力や救援能力の向上を評価する声もあり、島内でもさまざまな意見があります。今回の訓練は、防災と安全保障という二つの側面を持つ出来事として、多くの関心を集めました。

私たちが考えたい「離島防災」

今回の訓練で特に印象的だったのは、「震度6弱」という具体的な災害想定です。宮古島では台風への備えは日常的に意識されていますが、大規模地震への備えについて考える機会は決して多くありません。

もし病院が被災し、道路が寸断され、通信が途絶えたらどう行動するのか。家族との連絡方法や避難場所、非常食や飲料水の備蓄、防災バッグの準備など、一人ひとりが日頃から備えておくことが重要です。今回の日米共同訓練は、防災は行政や自衛隊だけではなく、地域全体で取り組むものだということを改めて教えてくれました。

編集後記

今回のニュースは、「オスプレイが初めて宮古島へ飛来した」という話だけではありません。その背景には、離島医療、防災、災害対応、そして南西諸島を取り巻く安全保障環境があります。

宮古島は、美しい自然に囲まれた観光地であると同時に、多くの人が暮らす生活の島でもあります。だからこそ、防災力の向上を期待する声がある一方で、安全保障への不安を抱く声もあります。

みゃーくずみでは、賛成・反対という立場ではなく、「宮古島で何が起き、それが私たちの暮らしにどのような意味を持つのか」を分かりやすく伝えることを大切にしています。今回の訓練をきっかけに、「もし宮古島で大きな地震が起きたら」という視点で、自分や家族の防災について考えてみてはいかがでしょうか。

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編集者コラム・宮古島への想い