宮古水まつりは、宮古用水が全国疎水百選に認定されたことを記念し、その重要な農村資源を保全し、未来へと継承していくために開催されるイベントです。このまつりは、宮古地域の活性化を図り、水資源の大切さを再確認する場として、多くの市民が参加する一大イベントとなっています。
今回の宮古水まつりは、城辺の皆福地下ダム公園で開催されました。例年は地下ダム資料館付近を会場としていましたが、今年は皆福地下ダムが着工されてから40年という節目を迎えたことを記念し、この公園での開催となりました。炎天下の中、親子連れや多くの市民が集まり、大型プールやウォータースライダーで涼を楽しみながら、地下ダムの歴史に触れる貴重な時間を過ごしました。
「くがに(黄金)ゆがふ(世果報)みゃーくぬみず(宮古用水)」というキャッチフレーズが掲げられたこのまつりでは、水をテーマにした様々なアクティビティが行われました。園児や高校生が演技を披露し、会場を盛り上げると共に、子供たちの歓声が響く水を利用したゲームが人気を集めました。
特に注目を集めたのは、そうめん流しです。子供から大人まで、多くの参加者が冷たい水に流れるそうめんを競って箸ですくい、暑さを忘れるひとときを楽しみました。このように、宮古水まつりは水と共に過ごす夏の風物詩として、多くの参加者に喜ばれています。
また、地下ダム資料館では、宮古用水の歴史や地下ダムの仕組みについて学べる展示や上映会が行われました。昔の水汲み風景を描いたパネル展や、地下水をせき止め農業用水として利用する地下ダムの特長を解説するセッションを通じて、参加者は干ばつなどの自然災害に左右されず、安定した農業が可能となる地下ダムの重要性を改めて認識しました。
宮古水まつりは、単なるお祭りにとどまらず、地域の水資源を守り、その価値を次世代に伝えていくための大切な取り組みです。参加者は、このまつりを通じて水の大切さを実感し、宮古地域の自然と共に生きる知恵と工夫を学ぶことができるでしょう。