宮古島の理想通貨が3年連続減少|配布実績77%減、使い方と今後の課題

【宮古島】理想通貨「みゃーく」が3年連続減少!配布実績はピーク時から約77%減、利用しやすい仕組みづくりが課題に

宮古島市が2018年度から発行している地域通貨「理想通貨(みゃーく)」の配布実績が、3年連続で減少していることが分かりました。

2026年10月11日付の宮古毎日新聞によると、2025年度の配布実績は1万900M(みゃーく)。2022年度の4万8,037Mと比較すると、約77%の減少となっています。

さらに、理想通貨を利用できる協力店舗も58店舗から50店舗に減少。宮古島市では、より利用しやすい仕組みづくりを模索しています。

宮古島の自然環境を守る活動と地域経済をつなぐ理想通貨。なぜ配布実績が減少しているのでしょうか。制度の仕組みや現状、今後の可能性について詳しく紹介します。

理想通貨「みゃーく」とは?宮古島独自の地域通貨

理想通貨は「宮古島のために良いことをした人に、ちょっと良いことで応えたい」という考え方から誕生した、宮古島独自の地域通貨です。

2018年度に宮古島市が発行を開始し、ビーチクリーンや環境保全活動、エコアイランド関連イベントなどへの参加を通じて受け取ることができます。

受け取った理想通貨は、市内の協力店舗で割引やサービスなどの特典と交換できます。

一般的な商品券や電子マネーとは異なり、環境保全活動への参加を促し、その活動を地域の店舗が応援する仕組みです。

理想通貨には1M、5M、10M、20M、50Mなどの種類があり、宮古島の自然や文化をモチーフにしたデザインが採用されています。

理想通貨の配布実績が3年連続で減少

宮古島市の理想通貨は、2022年度に4万8,037Mまで配布実績が増加しましたが、その後は減少が続いています。

【年度別の配布実績】

2022年度:48,037M(みゃーく)

2023年度:29,342M(みゃーく)

2024年度:18,980M(みゃーく)

2025年度:10,900M(みゃーく)

2022年度と2025年度を比較すると、3万7,137M減少。減少率は約77.3%となっています。

また、2024年度から2025年度にかけても約42.6%減少しました。

理想通貨が利用できる協力店舗についても、58店舗から50店舗へと8店舗減少しています。

ただし、配布実績の減少が、そのまま環境保全活動への参加者数の減少を意味するわけではありません。イベントの開催回数や配布条件、制度の運用方法なども影響するため、詳しい分析が必要です。

理想通貨はどうすればもらえる?

理想通貨は、宮古島市が対象としている環境保全活動などに参加することで受け取れます。

主な対象活動には、ビーチクリーン、環境美化活動、エコアイランド関連イベント、環境学習などがあります。

過去には、ビーチクリーンの活動時間に応じて理想通貨が配布された事例もあります。

ただし、すべての清掃活動で理想通貨がもらえるわけではありません。配布対象や条件はイベントによって異なるため、参加前に主催者へ確認する必要があります。

詳しい制度については、宮古島市公式ホームページ⁠で確認できます。

理想通貨はどこで使える?

理想通貨は、制度に参加している宮古島市内の協力店舗で利用できます。

飲食店や小売店などが、それぞれ独自の特典を提供する仕組みです。

例えば、一定額以上の購入による割引や、飲食店でのサービスなど、店舗によって利用条件が異なります。

ただし、理想通貨は現金と同じように利用できるものではありません。

また、協力店舗が受け取った理想通貨を現金に換金する制度でもなく、店舗側が特典を提供することで環境保全活動を応援しています。

最新の協力店舗や特典については、エコアイランド宮古島⁠で確認することをおすすめします。

なぜ理想通貨の配布実績が減少しているのか?

今回の報道で注目したいのは、配布実績の減少だけでなく、協力店舗も減っていることです。

減少の具体的な原因については宮古島市による検証が必要ですが、今後の制度運営では、いくつかの課題が考えられます。

① 理想通貨の認知度向上

宮古島では、ビーチクリーンなどの環境保全活動が行われています。

しかし、そうした活動への参加によって理想通貨を受け取れることを、どれだけの人が知っているのでしょうか。

島民だけでなく、観光客にも制度の存在を分かりやすく伝えることが重要です。

② 利用できる店舗を増やす

理想通貨を受け取っても、利用できる店舗やサービスが分かりにくければ、活用する機会は限られます。

特に観光客の場合、滞在期間が短いため、旅行中に利用できる場所が見つからない可能性もあります。

飲食店、カフェ、土産店など、旅行者が立ち寄りやすい店舗との連携が進めば、利用機会の拡大が期待できます。

③ 利用方法の簡素化

紙の理想通貨には、宮古島らしいデザインや記念品としての魅力があります。

一方、利用できる店舗の検索や特典の確認などは、スマートフォンで簡単にできる仕組みがあると便利です。

理想通貨の電子化については過去にも検討が報じられており、今後の取り組みが注目されます。

観光客も参加できる仕組みづくりに期待

宮古島の美しい海や自然は、島民だけでなく、観光客にとっても大切な財産です。

近年は観光と環境保全の両立が重要な課題となっています。

例えば、観光客が旅行中にビーチクリーンへ参加し、理想通貨を受け取り、地元の飲食店や土産店で利用する。

こうした流れが広がれば、環境保全活動への参加促進と地域経済の活性化を同時に目指すことができます。

また、親子で参加できる環境保全イベントや、短時間で参加できる清掃活動などが増えれば、観光客にとっても参加しやすくなるでしょう。

宮古島旅行の思い出として、海で遊ぶだけでなく、海を守る活動に参加する。

そんな新しい観光の楽しみ方につながる可能性もあります。

理想通貨とデジタル技術の組み合わせも

理想通貨をより身近な制度にするためには、デジタル技術の活用も考えられます。

例えば、スマートフォンで理想通貨の対象イベントを探したり、利用可能な店舗を地図で確認したりできる仕組みです。

さらに、多言語対応が進めば、外国人観光客にも制度を知ってもらいやすくなります。

ただし、電子化には開発費用や運用費用も必要です。

利用者や協力店舗の負担が増えないよう、既存の仕組みを生かしながら改善していくことが重要でしょう。

宮古島の環境保全と地域経済をつなぐ取り組み

理想通貨の大きな特徴は、環境保全活動を行った人と、その活動を応援する地域店舗を結びつけていることです。

海岸を清掃した人が理想通貨を受け取り、協力店舗でサービスを受ける。

店舗は環境保全活動を応援し、利用者は宮古島の自然を守る活動に参加する。

こうした循環が生まれることに、理想通貨の本来の価値があります。

今後は、配布実績を増やすことだけでなく、実際にどれだけの人が活動に参加し、どれだけの理想通貨が利用されているのかを把握することも大切です。

みゃーくずみ編集部から

宮古島では、観光振興と自然環境の保全を両立させることが、これからますます重要になっていきます。

理想通貨は、宮古島の自然を守る活動に感謝し、その思いを地域全体で共有するための仕組みです。

今回、3年連続で配布実績が減少したことは残念ですが、制度のあり方を見直す機会にもなるのではないでしょうか。

特に、島民だけでなく観光客にも参加しやすい仕組みづくりや、協力店舗の拡大が期待されます。

宮古島の美しい自然を未来へ残すために、一人ひとりができることを考える。

理想通貨が、そのきっかけの一つとして再び注目されることを期待したいと思います。

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編集者コラム・宮古島への想い