なりやまあやぐまつりは、宮古島の伝統民謡「なりやまあやぐ」を後世に伝え継ぐことを目的に、城辺地区・友利地域で毎年10月に開催される特別な祭りです。「なりやまあやぐ」は、妻が夫を諭す教訓歌として宮古島では広く知られており、三線の入門曲としても親しまれている民謡です。その発祥地である友利地域で、この民謡を称えるために始まったのが、この祭りです。
祭りは、インギャーマリンガーデンの海上ステージを舞台に繰り広げられます。約1200本の灯籠が会場を幻想的に照らし出し、月明かりと水中照明が舞台を彩る中、三線の音色に乗せて「なりやまあやぐ」が美しく歌われます。観客は、その幻想的な雰囲気と美しい歌声に魅了され、この民謡の持つ力強さと温かさを再認識することでしょう。
この祭りは、宮古島の「なりやまあやぐまつり実行委員会」によって2006年から始まりました。地域の自治会や青年会が中心となって運営してきましたが、今後の世代交代を見据え、伝統を守り続けるための新たな力を求めています。宮古島の文化を守り、未来へとつなぐために、この美しい祭りをぜひ体感し、共に支えていくことが呼びかけられています。
なりやまあやぐまつりは、宮古島の歴史と文化を深く感じることができる貴重な機会であり、この地域ならではの情緒あふれる祭りとして、多くの人々に愛されています。