2025年 宮古島観光の展望 ― 観光客数は過去最多をさらに更新か

【2025年、宮古島は新たな観光ステージへ】

来島者数130万人の大台が視野に!

クルーズ寄港増・インバウンド回復・リピーター拡大。

2024年度に約119万3,000人の観光客を迎え、過去最多を記録した宮古島。2025年もこの勢いは続くと見られており、観光業界では「130万人突破」も視野に入れた動きが加速しています。空路・海路ともに需要が高まる中、地域全体で持続可能な観光地づくりへの取り組みが一層重要になっています。

予想される観光客数:130万人の大台へ

2025年は、以下の要因により観光客数が前年を上回ると予想されています。

  • クルーズ船の寄港回数増加
    中国・東南アジアからの大型クルーズ船が再び宮古島へ寄港しはじめており、2024年よりも寄港数が増加する見込みです。
  • インバウンドの回復加速
    韓国・仁川空港からの定期便に加え、新たに台湾・台北からのチャーター便やLCC就航の可能性も浮上しており、アジア圏からの訪問者が増えると見られます。
  • 国内旅行需要の継続
    「海外よりも国内リゾート」志向が続く中、那覇・東京・大阪からの便を中心に、リピーター層を含めた堅調な需要が見込まれます。

地域課題と対策:観光の質を問う時代へ

観光客増加の一方で、宮古島では以下のような課題への対応が急務となっています。

  • インフラの老朽化・慢性的な人手不足
    宿泊施設や飲食業、交通機関における人手不足が続いており、観光の受け入れ体制に限界も見えつつあります。
  • 景観や自然環境への影響
    ビーチの混雑やごみ問題、珊瑚礁の保護など、環境保全と観光の両立が求められています。
  • 住民との共存
    一部地域では、住宅不足や物価上昇など住民生活への影響も顕在化しており、観光政策の見直しが求められています。

未来を見据えて:観光スタイルの多様化へ

宮古島では、以下のような新しい観光スタイルへの転換が進んでいます。

  • 体験型・学びのある観光
    郷土料理作りやサトウキビ収穫体験、御嶽(うたき)や遺跡を巡る文化ツアーの拡充。
  • 滞在型・長期滞在の促進
    ワーケーションやロングステイ客への対応強化。地域交流型宿泊の整備も進行中。
  • エコツーリズム・持続可能な観光
    地元ガイドによる自然観察ツアーや、地域と連携した環境保全活動への参加型観光プログラムの導入。

結びに

2025年の宮古島は、「数」から「質」へと転換する節目の年になりそうです。観光客数130万人という新たな節目が見えてくる中で、自然と共生し、島民・観光客の双方が満足できる観光地として、持続可能な発展を目指す宮古島の取り組みに注目が集まっています。