宮古島で、また「路上寝」をめぐる事故が起きました。
2026年9月20日午前3時過ぎ、宮古島市の市道で、酒に酔って道路上で寝ていた34歳の男性が車にひかれてけがをしました。警察はひき逃げ事件として捜査し、10月6日、宮古島市に住む54歳のタクシー乗務員を道路交通法違反の疑いで逮捕。報道によると乗務員は容疑を否認しています。幸い、男性は命に別条はないと報じられています。
しかし今回の事故を、単なる一つの交通事故として終わらせてはいけないと思います。
宮古島では昔から「路上寝」が大きな問題
宮古島では、お酒を飲んだあと道路や歩道などでそのまま寝てしまう「路上寝」が、以前から大きな問題になっています。
宮古島署が取り扱った路上寝は、2022年686件、2023年792件、2024年857件、2025年646件。2024年には過去5年間で最多となる857件を記録しました。
2025年は646件まで減ったものの、それでも月平均約54件。ほぼ毎日のように、どこかで路上寝が発生している計算になります。2026年も上半期だけで267件、8月18日時点では369件に達しています。
しかも、これらは警察が通報などを受けて実際に取り扱った件数です。警察に通報されなかったケースまで含めれば、実際にはさらに多い可能性があります。
10年以上前から続く宮古島の課題
宮古島の路上寝問題は、最近始まったものではありません。
2012年度には、人口千人当たりの路上寝通報件数が沖縄県全体6.3件に対し、宮古は13.8件と約2倍。2018年にも宮古島署管内では705件の路上寝込み通報があり、人口千人当たり約13.1件。当時の沖縄県全体約4.1件と比べても非常に高い水準でした。
長い間、警察や行政が注意を呼びかけ続けているにもかかわらず、現在も繰り返されている宮古島の大きな課題です。

「酔っぱらって寝ているだけ」では済まない
路上寝というと、「飲み過ぎて寝てしまっただけ」と軽く考えてしまう人もいるかもしれません。しかし、道路で寝ることは命に関わります。
宮古島では2022年9月、平良西里の路上で横たわっていた34歳の男性が車にひかれて死亡する事故も発生しています。また、路上寝をしている人を狙って財布や現金などを盗む「仮睡者狙い」の窃盗事件も発生しています。
交通事故、窃盗など、本人が無防備な状態だからこそ、さまざまな事件や事故に巻き込まれる危険があります。
運転する人の人生まで変えてしまう
深夜の暗い道路に人が寝ている。運転している人が発見できなければ、一瞬で重大な事故につながります。
もちろん事故を起こした場合には、救護や警察への通報など、運転者が果たさなければならない義務があります。今回逮捕された乗務員についても容疑を否認しており、現段階で事故の詳しい状況や責任を私たちが断定することはできません。
それでも、路上寝による事故を見るたびに思います。
道路で寝てしまった本人だけの問題ではありません。そこを走っていた運転手、その家族、事故に関係した多くの人の人生まで変えてしまう可能性があります。
事故が起きてから「誰が悪い」と考えるだけではなく、まず道路で寝ないこと。それが何より大切です。
路上寝は道路交通法違反になる場合も
道路上で寝る行為は、道路交通法が定める「道路における禁止行為」に該当します。宮古島署は以前から路上寝を繰り返す人への指導や警告を行っており、違反した場合には5万円以下の罰金となる場合があるとして注意を呼びかけています。
「酔っていたから仕方ない」では済まない行為です。
みゃーくずみ野外店の前でも感じています
私自身、夜は「みゃーくずみ野外店」に立っています。
宮古島の夜を楽しんでいる旅行者の皆さんを毎日のように見ています。美味しいものを食べ、泡盛を飲み、友人や家族と笑っている。そんな姿を見るのは、宮古島で観光に関わる者として嬉しいことです。
一方で、かなり酔った状態で歩いていたり、大声や奇声を上げながら繁華街を歩いている旅行者を見かけることもあります。その姿を見ると、「事故に遭わないだろうか」「無事ホテルまで帰れるだろうか」と心配になります。
せっかく宮古島まで旅行に来たのです。最後まで楽しい旅にして帰ってほしいと思います。
お酒を楽しむことが悪いわけではありません
宮古島には泡盛があり、島料理があり、居酒屋があり、人との出会いがあります。夜の宮古島を楽しむことも旅行の大切な思い出です。
問題なのは、お酒そのものではなく、飲み過ぎて自分をコントロールできなくなることです。
旅行中は開放的な気分になり、普段より飲んでしまうこともあるでしょう。だからこそ「今日はここまで」と自分で決める。一緒に飲んでいる仲間が酔い過ぎていたら放っておかない。歩けないほど酔っていたらタクシーなどを利用して宿泊先へ帰る。
そして、絶対に道路では寝ない。
それだけでも防げる事故はたくさんあると思います。
「ホテルに無事帰る」までが宮古島の夜
宮古島に来たら、海を楽しんでください。美味しい島料理を食べてください。泡盛も楽しんでください。夜の西里の街も楽しんでください。
でも、最後は安全にホテルへ帰ってください。
これは旅行者だけの話ではありません。島に住んでいる私たちも同じです。
飲んでも道路では絶対に寝ない。
楽しかった宮古島旅行が、一晩の飲み過ぎによって事故や事件という悲しい思い出になってほしくありません。そして路上寝によって、たまたまそこを通った運転手やその家族まで悲しい思いをするようなことも起きてほしくありません。
旅行者も島民も、お店も、タクシーも、夜の道路を走るドライバーも。みんなが安心して過ごせる宮古島でありたい。
楽しく飲んで、安全に帰る。
宮古島の夜を楽しむすべての皆さんに、「みゃーくずみ」からのお願いです。
宮古島旅行を、最後まで良い思い出にしてください。



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