
太陽の恵みとともに暮らす“島の夏ごはん”特集
沖縄の中でも独自の文化と風土を持つ宮古島。
ここで夏に旬を迎える島野菜たちは、ただの食材ではなく、暮らしそのものの一部です。
強い日差しと豊かな土壌、そして“台風をくぐり抜ける力”が育てた宮古島の夏野菜は、
見た目も味も、ちょっと個性的。だけど、一口食べれば不思議と心がほぐれる。
この特集では、宮古島の家庭で親しまれている夏野菜の魅力と、
それを使った島ならではの料理をセットでご紹介します。
🥒 ゴーヤー(にがうり)|
苦味が元気の素になる、夏の王様
宮古島の夏といえばゴーヤー。
太陽の下でぐんぐん育ったその実は、苦味こそが美味しさ。
島の人にとっては「夏にゴーヤーを食べないと、身体が弱る」と言われるほどの定番食材です。
🍽 家庭料理:ゴーヤーチャンプルー
島豆腐、ポーク、卵と一緒に炒めるのが王道。
苦味がほどよく残った炒め具合が“宮古スタイル”。暑さで疲れた体に染みる一皿。

🥬 ナーベラー(へちま)|
畑から“味噌汁”になる野菜⁉︎
本土では浴用タワシになる“へちま”ですが、沖縄では立派な食材。
宮古島では夏になるとナーベラーが庭先や畑につるを伸ばし、実をつけます。
柔らかく火が通りやすいため、汁物や煮込みに最適。
🍽 家庭料理:ナーベラーンブシー(味噌煮)
豚肉と島豆腐、そしてたっぷりのナーベラーを甘めの味噌で煮込む郷土料理。
とろとろ食感と味噌のコクが絶妙で、家庭ごとに“隠し味”があるのも特徴です。

🍈 モーウイ(赤毛瓜)|
見た目スイカ、中身はシャキシャキ
宮古島のスーパーで「え、スイカ?」と間違えられることも多いこの野菜。
モーウイは、皮がスイカのようで赤茶色、中身は薄黄〜白色の瓜。
水分が多くクセが少ないので、夏の体を中から冷やしてくれます。
🍽 家庭料理:モーウイの酢の物
さっと塩もみし、酢・砂糖・かつお節で和えた爽やかな一品。
シンプルだけど、ご飯にも泡盛にもよく合います。

🌿 島オクラ|
やさしい粘りと柔らかさが魅力の万能野菜
丸くて角の少ない宮古の島オクラは、本土のものよりも断然柔らかい。
サラダにも炒め物にもぴったりで、火を通しすぎずシャキッと仕上げるのが美味しさのコツ。
🍽 家庭料理:島オクラのおかか和え
茹でた島オクラにかつお節と醤油をかけるだけ。
冷やして食べると、粘り気と旨味がさらに引き立ちます。

🍐 シブイ(冬瓜)|
見た目は地味。でも“冷やし煮物”の主役
宮古島の夏野菜の中で、一番“大きくておとなしい”存在かもしれないシブイ(冬瓜)。
しかし、夏の島料理に欠かせないのがこの子です。体を冷やす食材として重宝され、
あっさり煮ても、豚肉と煮ても、だしを吸ってじゅわっと美味しい。
🍽 家庭料理:シブイの煮物
豚肉と一緒に煮込むことで、旨味を吸ったシブイがとろける食感に。
冷やして食べても美味しい、夏の万能おかずです。

🥭 青パパイヤ|
フルーツになる前の“野菜パワー”
熟す前のパパイヤは、実は“野菜”として使われるのが沖縄流。
千切りにして炒め物や和え物に使われ、食物繊維と酵素がたっぷり。
ヘルシーで、現地の女性にも人気。
🍽 家庭料理:パパイヤイリチー(炒め)
青パパイヤと豚肉を炒めて味付けするだけのシンプル料理。
島の家庭の冷蔵庫にパパイヤがある光景は、夏の風物詩です。

📍 宮古島の「夏野菜×家庭料理」は、どこで体験できる?
観光客向けのレストランや居酒屋でも、これらの島野菜を使った料理が楽しめるお店があります。
また、「島の駅みやこ」や「公設市場」などの直売所では、旬の野菜を購入して宿泊施設で自炊も可能。
農家の人がその場で教えてくれる調理法なんて、旅の思い出にもなります。
🌺 宮古島の夏は“野菜から始める”旅を
肉や海鮮だけじゃない、野菜が主役の旅先ごはん。
宮古島の夏野菜には、島の暮らしと知恵、そしてやさしさが詰まっています。
あなたの旅の一皿に、ぜひ「島野菜のある食卓」を。
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