
🌊 時を削る海、命を育んだ水
七又海岸|壮大な断崖と湧き水が語る、宮古島の自然と暮らしの記憶
宮古島の東端・東平安名崎から西へと続く道中に現れる、七又海岸(ななまたかいがん)。
ここは、高さ30mにも及ぶ隆起サンゴ礁が切り立つ、まるで大地がそのまま海へ滑り落ちていくかのような迫力ある断層海岸です。
車窓から見える海の青と断崖の白、そのコントラストの美しさに、思わず足を止めたくなる場所。宮古島の自然の“素顔”に触れられる貴重なスポットです。

🏞️ 七又海岸とは?|“隆起サンゴ”が作り出す壮大な地形
七又海岸の特徴は、波と風、そして時の流れが削り出したダイナミックな地形です。
約30mの高さにまで隆起したサンゴ礁の断崖が、東平安名崎から七又へと続く海岸線を鋭く縁取っており、目の前に広がる景色はまさに圧巻。
この断崖は、数十万年という時間をかけて海底のサンゴ礁が隆起し、侵食されて生まれたもの。
そのスケールの大きさと、どこまでも続く水平線との調和が、七又海岸を**“宮古島の地質の教科書”**とも言える存在にしています。

🔭 ムイガー断崖展望台|視界の先に“時のグラデーション”
海岸線沿いに整備された「ムイガー断崖展望台」は、七又海岸と東平安名崎の両方を一望できる絶好のビュースポット。
晴れた日には、東の灯台から南東へ広がる外洋まで、360度に近いパノラマで大自然を見渡すことができます。
眼下には、荒々しい岩肌とエメラルドグリーンの波がぶつかる音が響き、風が頬を撫でるその瞬間、“地球を歩いている”実感が全身を包みます。
ただし、展望台までの階段は勾配が急で滑りやすいため、歩きやすい靴と慎重な足取りでの散策をおすすめします。
💧 命の湧き水「ムイガー」|崖の下に宿る暮らしの源
七又海岸のもう一つの顔——それが、**断崖の下に湧く清水「ムイガー」**の存在です。
かつては島の人々が、この急な崖を降りて水を汲みに行き、飲み水や生活用水として日々の命を繋いでいました。
「ムイ」は“水”、そして「ガー」は“湧水”を意味し、**ムイガー=“湧き水のある場所”**として、島の暮らしに深く根ざしていたのです。
現在でも湧き水は静かに流れ続けており、周囲には苔むした岩やシダ類が生い茂り、まるで時間が止まったような神秘的な空間が広がります。
このムイガーを訪れることで、観光地では感じることのできない“宮古島の素の暮らし”と出会うことができるでしょう。
🛣️ ドライブの途中で出会える“地球の断面”
七又海岸は、東平安名崎から友利方面へ向かう県道沿いのルートにあり、車でのアクセスも良好です。
ドライブの途中にふと立ち寄れる立地でありながら、**観光ガイドブックにはあまり載っていない“穴場的絶景”**としても知られています。
宮古島の観光スポットの中でも特に“視覚的な感動”のインパクトが強く、
訪れた人の記憶にしっかりと刻まれる場所。それが七又海岸です。
📍 基本情報まとめ
- 名称:七又海岸(ななまたかいがん)
- 所在地:沖縄県宮古島市城辺字友利
- 見どころ:隆起サンゴの断崖、ムイガー湧き水、展望台からの眺望
- アクセス:東平安名崎から車で約10分
- 駐車場:展望台付近に駐車スペースあり(台数制限あり)
- 備考:断崖エリアは滑りやすいため、動きやすい服装・靴での訪問がおすすめ
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