
🕊️ 静寂と神話が息づく多良間島の聖地
塩川御嶽(しおかわうたき)|沖縄県多良間村
多良間島の東部、フクギ並木に包まれた一角にひっそりと佇む「塩川御嶽(しおかわうたき)」。この地は、**古来より島民たちの信仰を集めてきた神聖な御嶽(うたき)**であり、現代においても島の精神文化の中心として大切に守られ続けています。

🔮 霊石伝説が語る、神々の力を宿す地
塩川御嶽には、「かつて空から2個の霊石が飛来し、その力によってこの土地が鎮まり平穏になった」という伝説が伝わっています。この物語は、御嶽に宿る霊的な力と、自然の中に神を見出す琉球の信仰観を象徴しています。
御嶽内には拝所(うがんじゅ)や石碑が静かにたたずみ、今なお島人たちが手を合わせに訪れる場所です。観光地として派手な演出はないものの、立ち入った瞬間に感じる凛とした空気と静寂は、言葉にならない神秘の体験を与えてくれます。

🌳 沖縄の原風景を守る、天然記念物のフクギ並木
塩川御嶽を取り囲むフクギ並木や多良間固有の植物群落は、沖縄県の天然記念物にも指定されており、自然遺産としての価値も高く評価されています。フクギは防風・防潮の役割を果たす樹木として、古くから島の暮らしに根ざしてきました。
この並木道を歩くと、木漏れ日が優しく差し込み、**まるで時間がゆっくりと流れているかのような感覚に包まれます。**植物と人間の暮らしが共存してきた歴史が、この風景の中に凝縮されています。

🌱 自然と文化が共鳴する、生きた信仰の場
塩川御嶽は、単なる史跡ではなく、今なお現役の信仰の場であり、地域の祭祀や年中行事においても重要な役割を担っています。その静けさと奥深さは、訪れる人に「観光」という枠を超えた体験を提供します。
多良間島の人々が大切にしてきた「自然と共に生きる心」「見えないものへの敬意」「土地への感謝」といった価値観が、ここでは肌で感じられるのです。

🌺 塩川御嶽で感じる、島の記憶と祈りの風景
派手さはないけれど、心に深く残る場所。それが塩川御嶽です。多良間島の旅の中で、自然と信仰、静けさと歴史が交わるこの地を訪れれば、**日常から一歩離れた“祈りの時間”**を体験できることでしょう。
風に揺れるフクギの葉音に耳を澄ませながら、遠い昔の物語と、今も変わらぬ島の暮らしに思いを馳せてみてください。
📍所在地:沖縄県宮古郡多良間村塩川
アクセス:多良間港または多良間空港から車で約10分/徒歩・レンタサイクルも可能
詳細は公式サイトをご覧ください: 塩川御嶽 多良間村
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