
— 海の美しさを支える淡水の恵み、静けさの中で味わう水辺のひととき —
“川のない島”と言われる宮古島で、唯一存在する川が「崎田川湧水」です。
全長およそ900mと短く、地図を見ても目立たないこの川は、下地上地(しもじうえち)の小さな集落の中に静かに流れています。
しかし、この小さな湧水と川こそが、宮古島の豊かな自然と美しい海を支える重要な存在なのです。

🏞️ 湧き水の源にふれる、宮古島では貴重な体験
崎田川は、いくつかの小さな湧水を集めながら、池田矼の下をくぐり、やがて与那覇湾へと注がれていきます。
その始まりには、石積みで整備された親水公園が広がっており、階段を降りていくと、透明度の高い湧水がトンネルのような石組みから流れ出る様子を間近で見ることができます。
- 水は一年を通してひんやり冷たく、手や足を浸すだけでもリフレッシュ効果抜群
- 水深が浅いため、小さなお子さまでも安心して遊べる
- 東屋もあり、木陰でゆったりと過ごせる静かな空間
海とは違った静けさと、“水が生まれる場所”にふれる感動があります。

🌊 宮古ブルーの裏側にある、川がない島の水の秘密
宮古島の海がこれほどまでに澄んで美しいのは、本来、島に川がないから。
一般的な川のある島では、土砂が海に流れ込み、水の透明度を下げてしまうことがありますが、宮古島では地表を流れる大きな川が存在しないため、海が常にクリアに保たれているのです。
その中で存在する「崎田川」は、湧水のみで流れている極めて稀な存在。
この川の湧水は、宮古島の地下にある石灰岩層に蓄えられた雨水が長い時間をかけて濾過され、地表に湧き出しているものです。
宮古の水の文化と自然を理解するうえで、とても重要なスポットといえます。

📸 観光地化されていない“本当の穴場”
観光客が多く集まるビーチや絶景スポットとは違い、崎田川湧水は訪れる人も少なく、静かに水と向き合える場所です。
その素朴な美しさは、SNSで派手に映えるような場所ではないかもしれませんが、心に残る“宮古の風景”として旅の記憶に残るスポットです。

🚗 アクセスと立ち寄りのすすめ
- 所在地:沖縄県宮古島市下地字上地
- アクセス:宮古空港から車で約15分、与那覇前浜ビーチや来間島方面への道中に立ち寄りやすいロケーションです
- 駐車場:簡易的な駐車スペースあり(大型車不可)
※平日午前中〜昼過ぎが比較的空いていておすすめです。
✅ 注意点とマナー
- 飲食可能な施設や売店はありません。水分・軽食は持参のうえ、ゴミは必ず持ち帰りましょう
- 湧水は地域の大切な資源です。石を動かす、水を汚す行為は控えましょう
- 子ども連れの方は、滑りやすい石の上での転倒にご注意ください
💧 まとめ|「川がない島」で出会う、淡水の奇跡
宮古島といえば海のイメージが強いですが、実は湧水の存在が海の美しさを支えているという事実はあまり知られていません。
「崎田川湧水」は、そんな宮古島の自然の仕組みと、水の恵みのありがたさを静かに教えてくれる場所。
海の絶景やアクティビティの合間に、この小さな川で五感を休ませる時間を加えてみてはいかがでしょうか。
きっと、新しい宮古島の一面に出会えるはずです。
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